ジョジョの奇妙な元ネタ紹介! その⑰「アトム・ハート・ファーザー」

~今週のスタンド~

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アトム・ハート・ファーザー
(元ネタ:ピンク・フロイドのアルバム「Atom Heart Mother」)

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 先週は怒涛の展開でした……完全無敵の承太郎に瀕死の重傷を負わせた「シアーハートアタック」、そんな絶体絶命の状況をひっくり返した康一の機転と成長! 「エコーズ」がさらなる形態「Act3」に変貌したのにも驚かされましたね(スタンドは精神の才能といえど、ここまで劇的な成長を見せたのは『ジョジョ』史上でも康一くらいのものです)。

 その後仗助たちも駆けつけ、ついに吉良吉影を追い詰めたかに見えましたが……ここからの吉良の執念がすごかった。自ら左手を切り離し、「シアーハートアタック」を囮に逃走。美容整形のスタンド「シンデレラ」で別人と入れ替わり……杜王町の雑踏の中に消えていくのでした。

 吉良の最も恐ろしいところは、強力なスタンドでもその「人を殺さずにはいられない」というサガでもなく、この「平穏な生への執着」という点かもしれませんね。自分の望むままに生きようと願い、行動すること。吉良のそれは歪んではいますが、ジョジョを貫く「人間讃歌」というテーマにも通ずるものだと思うのです。

 さて、別人に入れ替わってしまった吉良を、一行は今後どのように追跡していくのでしょうか? 手がかりを求めて吉良の自宅へと向かうのが今回のお話です(どうでもいいですが康一はよくあの一瞬で吉良の住所を記憶しましたよね)。そこで一行を待ち受けていたのは……それは本編を観てからのお楽しみに。

 新たに登場するスタンド「アトム・ハート・ファーザー」の元ネタはピンク・フロイドのアルバム「Atom Heart Mother」です。フロイドがこのコーナーに登場するのは「クレイジー・ダイヤモンド」「エコーズ」に続き3回目ですね。日本語では「原子心母」というあまりにもそのまんまなタイトルで親しまれているこの作品ですが……なぜ、「Mother(母)」が「ファーザー(父)」に書き換えられているのか? その辺りも含めてご注目ください。

 

TO BE CONTINUED…

  


 

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